3人の女たちが一斉にビクッと体を震わせる。


驚きや戸惑いで、表情は一瞬にして強張ってしまった。


「アンタたちに、小春川の何が分かんの?」


小春川は、男が苦手な自分自身を克服するべく、頑張ろうとしていて…。


俺は、友達として協力しようと思った。


でも、緊張しながらも俺と接する小春川の姿や、不意に見せた笑顔が可愛くて、だんだん惹かれていったんだ…。


そんなことを考えながら、ビクビクしている女たちを睨みつける。


「小春川は付きまとってなんかいねぇし、俺は迷惑に感じたことなんて、一度もない。何も知らないくせに、分かってないくせに、勝手なこと言ってんじゃねぇよ。」


「…………。」


「俺に言わせれば、アンタたちみたいな女がいい迷惑。ファン代表だの、ルール違反だの…鬱陶しいんだよ。“自分たちは正当なことしてます”みたいな振る舞いして、俺に良く思われたいんだろ?図々しいのは、アンタたちじゃん。」


低く鋭い声が保健室に響く。


泣きそうな表情へと変わっていく女たち。


言い過ぎなのかもしれないが、それでも止められなかった。