『ご、ごめんなさい…。』


そう答えた小春川の声は、すごく震えていて…。


目元は少し潤んでいて、戸惑いの表情を浮かべていた。


そんな辛そうな小春川を見たら、いつまでも引き留めていることなんて出来なくて、掴んでいた手首を離した俺。


教室から出て行く小春川の姿を見た後、しばらくその場から動くことが出来なくて立ち尽くしていた。


やっぱり、まだ告白するには早かったのかな…。


かなり、困惑してたもんな…小春川。


いや、そういう問題じゃないか…。


そもそも小春川にとって、俺は単なる友達であって、それ以上の関係にはなれない…っていうことなのかもしれない…。


恋愛対象外か…。


「…………。」


それ、すげぇキツいな…。


大きな溜め息が零れる。


心は暗い闇に覆われているかのように、重く沈んでいた。