そう言えば、この前の朝…小春川に甘いものを食べるかどうか聞かれたことがあったな…。


それまで、小春川に食べ物の好みとか聞かれたことなかったから、少しビックリしたんだっけ…。


あの時は深く考えずに答えたけど、あの質問って、もしかして……


いやいや、それこそ考え過ぎだよな。


一人で頷いていると、千景は不思議そうに首を傾げた。


「どうしたんだよ、急に黙り込んで。」


「ちょっと前に、小春川に甘いもの食べるか質問されたことがあったのを思い出してただけ。」


「えっ、マジ!?まさか、それ…」


「だけど、たまたまテレビでスイーツ好きな男子のことを取り上げてたらしくて、その関係で聞いてみたって言ってたし…。」


事情を説明すると、みるみるうちに千景の表情が緩み始める。


そして、次の瞬間…バシッと俺の背中を叩いた。