「あのさ、もしも律矢のことが嫌いで関わりたくない…って小春川さんが思っていたとしたら、アンタと会話したり、放課後に一緒に帰ったりするなんてこと、一切しないと思うんだ…。」


「…………」


「つまりは、脈アリってこと!ウジウジ悩むぐらいなら、両想いになれる可能性に賭けて、潔く告白しちゃいなさいよ!ねっ?」


勢いよく肩を叩く佳織に苦笑いを浮かべた。


「……ったく、“脈アリ”だなんて、本当に考え方がポジティブだな。」


「当たり前でしょ!後ろ向きに考えたって、前には進めないもん。」


「…確かに、そうだな。」


俺、小春川を困惑させたら…とか、気まずくなったら…とか、不安ばかりが先行していて、告白することに対して臆病になり過ぎてた。


小春川がどんな反応するのか…なんて、実際に気持ちを伝えてみなけりゃ、分からねぇのに。


勝手に想像して、躊躇ってた。


好きなら、“好きだ”って…早く伝えないとな。


上手くいくことを信じて…。