痛っ…!
体に走る痛みに顔を歪めた時…。
「やだ~、覗き見した上に、一人で勝手に転ぶなんて、変な子っ。」
教室の中にいる女の子から嫌味っぽく言葉が飛んでくる。
クスクスと笑い声が聞こえてきて、恥ずかしさのあまり俯いた。
何やってるんだろう、私…。
こんなことになるなら、聞こえてきた声の詮索なんかするんじゃなかった…。
きっと…
女の子同様、男の子も笑い出すんだろうな…。
そう言えば、小学校の頃…グラウンドで遊んでる時に転んじゃって、男の子たちに笑われたことあったっけ…。
あの時も恥ずかしくて、たまらなかったな…。
その時の光景を頭の中で浮かべながら、キュッと唇を噛みしめた。
「……大丈夫か?」
えっ…?
聞こえてきたのは、優しさを帯びた男の子の声。
思わぬ言葉に顔を上げると、男の子は私の目の前にしゃがみ込む。
次の瞬間、視線が重なった。