「う、ううん。水城君だって、女の子と接するの…本当は苦手なんだし、謝ることじゃないよ。」


水城君、私は他の女の子とは違うって言ってたけど、基本的に女子…なわけだから、接することが煩わしくなる時だってあるよね…。


うん、無理もない。


心の中で納得していると、水城君はクシャクシャと頭を掻いた。


「いや、そういうことじゃなくて…。なんつーか、その…意識の問題っていうか…」


「意識…?」


「と、とにかく…今日から朝の挨拶だけじゃなくて、休み時間とか…昼休みとか放課後も、小春川に話し掛けるの再開するから…。これまでよりも、話す機会…増やしたいって思ってる。」


水城君は、私を真っ直ぐ見つめる。


「俺、小春川とたくさん話して、もっと小春川のこと…色々と知りたい。小春川は、特別な友達…だからさ。」


心なしか、赤く見える水城君の頬。


照れくさそうな表情に、ドクンッと鼓動が波打った。