家に帰ってからすぐに、後悔しました。

こまらせたいわけじゃなかったんです。

私はただ、先生に愛してもらってる証が、証拠が欲しかった。

でも、うまくいかなくて、もっと悪くなっていくような


文化祭の帰り、塾に寄るとこにしました。

先生、待っていてください。

話したいことが沢山あるんです。

「……こんばんは」

塾の扉を開けると、そこには先生はいなかった。

いつもの塾は活気があって楽しそうなのに、今日は生徒が誰もおらず真っ暗だ。

電気のスイッチに手を置き

「先生?いないんですか?電気、着けますよ?」

そう言って電気をつけた。

「先生……?」

いつも生徒が座って授業を受けている椅子に座っていた。

先生に近づけば寝息が聞こえてくる。

「先生、寝てる?」

先生の顔を覗きこめば目を瞑っていた。

先生、好きです。

……キス、していいですか?

先生の顔に、自分の顔を近づける。

たった一瞬だった。

あぁ、先生。 

好きです。