「ここですね」

結局、先生の病室に来てしまいました。

しかし、緊張して扉を開けることが出来ません。

どうしよう。

後一歩が踏み出せない。

「し、失礼します」

先生の病室の扉を叩いてドアをあける。

先生は……

「寝てる……」

病室のベッドに先生はいた。

目を閉じている。

きっと、寝ているのだろう。

「先生……」

病室の椅子に座って先生の顔を見る。

「先生……好きですよ。早く良くなってくださいね」

私は持ってきたお見舞いの品を机の上に置き病室を後にした。