「で、この前も言っていたが新しい先生の小林玲奈先生だ」

先生の横で女の人がお辞儀をした。

「よろしくね、西村さん」

「はい、よろしく御願いします」

よろしくしたくないです。

だって、先生との距離が遠くなってしまうでしょう。

私の入っている授業は全て玲奈先生と被っていた。

つまり、私が塾に来ても私に教えてくれるのは玲奈先生だと言うことだ。

わざとな気がしてならなかった。

先生に避けられているのだろうか。

私のなかで、よくない感情が渦巻いていた。