話題を変えようと、俺は必死に考えた。

「あ、あの」

「何」

「俺、本当に六月の本番に間に合うんでしょうか」

「間に合わないでしょうね」

……!!

絶句した俺に、先輩は続けた。

「二ヶ月で間に合うほうがおかしい。でも平気だから大丈夫」

「大丈夫なんですか?」