立ち上がった先輩は、楽器を抱きしめて言った。

「私のせいで……手に気をつけろって言ったのは私なのに……」

「先輩、俺はだいじょ……っ」

ズキッ。

だめだ、痛そうな顔なんかしちゃだめだ。

「……全然大丈夫ですから」