「何緊張してるの。私しかいないから大丈夫よ」

「はあ」

俺がカチコチなのは、そのせいじゃなかった。

この家は、綺麗すぎるのだ。

ひとつの汚れもなく、純白で統一された内装。

一ミリの傾きもなく、ぴしりと置かれた家具たち。

何だか、俺が不純物の塊のような気がしてくる。