愛させろよ。

「ちょっとこう、髪の毛がふわっとしててさ、目がくりっとしててさ、背がちっちゃくってさ……」

「わかった。わかったから、黙れ。すぐそこにいるんだから、恥ずかしいだろ」

茉莉花先輩は、俺のすぐ前を歩いていた。

「え、どこ? どこ?」

「ほら、そこだよ」

不意に、茉莉花先輩が振り向いた。

長瀬は明らかに動揺している。

「あ、あはは……こんちわっす」