ホールに戻ると、ステージの上はすっかり元通りになっていた。 「啓介くん、お疲れさま。はいこれ」 「わっ、ありがとうございます」 茉莉花先輩が俺の楽器を片付けてくれたらしい。 「もう学校に帰るよ。忘れ物しないでね」