愛させろよ。

茉莉花先輩が驚いた顔をした。

「そうだったの? どうして何も言ってくれなかったの」

「すみません……」

「とにかく病院に連れていくぞ。俺の車に乗せるから、手伝ってくれ」

顧問が言った。

「はい」

俺は本格的に先輩をお姫さまだっこして、顧問の後についていった。