愛させろよ。

「先輩、まだいけそうですか?」

「……ええ。いけるわ」

「休憩の間は吹くの禁止ですよ。ちゃんと休んでくださいね」

「そんな、今日が本番な……っ!」

先輩の声が不自然に断たれた。

先輩は、俺から顔を背けるようにして白い錠剤を口に含んだ。

俺はそんな先輩を見て言った。

「ほら……本当に無理しないでください」

「……はい」

いつになく素直に、先輩はうなずいた。