そうか、俺に興味ないのか。

ショックだが、これが現実なのだ。

「でも、相原」

先輩が再び口を開いた。

「入ってみたら先輩がこんなので、驚かなかった?」

「いえ全然。なんで驚くんですか?」

先輩はすっと目を伏せ、右目を隠す長い髪に手をやった。

「だって、私は貞子みたいだし、目の色も変だし」

俺は、先輩がそんなことを言い出したことに驚いていた。