おにぎりを一口食べたけど具は中から出てこない。
「 これ、中なに入ってんの? 」
おにぎりを指差しながら聞くと、彼女はうーんっと首を捻った。
「 なんだっけな。
いろんな具入れちゃった 」
えへへ、と困った顔で笑った彼女はすごく可愛かった。
そういえば、まだこいつ何も手つけてないじゃん。
「 食べないの? 」
俺が彼女の顔を見ながら聞く。
彼女はやっぱり微笑んでいた。
「 んー、食べるよー 」
食べるとか言っているけど、どうも食べそうにない。
「 俺が全部食べるよ?
なくなっても知らないからな!! 」
小学生の男子みたいだ。
「 見てるだけでお腹いっぱい 」
なんか夫婦みたいだ、と俺は思った。
「 あ、亮太くんなにニヤついてるの 」
「 いや、夫婦みたいだなって 」
彼女は笑っていたのに「夫婦」と言う言葉に反応して顔を真っ赤にする。
自分で言っておきながら、俺も顔が赤くなるのを感じた。

