塾講師の禁止事項




「 あ、水族館見えた! 」



右隣で小さい子のようにはしゃぐ大学生。




「 ほんとだねぇ。はやく中に入りたいね 」

「 あ!今私のこと馬鹿にしてるでしょ 」




可愛いからちょっと意地悪してみたくなるんだよ。




「 亮太くん魚に食べられるよ 」

「 俺より小さい子が食べられるんじゃないの。
例えば俺の隣にいる子とか 」

「 魚は小さい子に優しいから 」




なんだよそれ、と二人して笑った。

もう水族館入んなくていいわ。
これだけで幸せなので。




やっと目的の水族館に到着。
俺が財布を取り出すと、彼女が「ちょっと待って!」と言った。



そして財布を鞄から取り出した。




「 いいって 」

「 私払うって言ったでしょ! 」

「 うるせーばーか 」




そのあとも彼女は二人分払うとか言ってたんだけど、さすがに二人分払わせるわけにはいかなくて、自分の分だけ払えと言った。