「 これを因数分解するには 」
俺は優ちゃんの顔を時折見ながら説明していく。
俺が優ちゃんの方を見ると優ちゃんは目を逸らしてくる。
俺が紙に因数分解の過程を書いていると視線を感じる。
顔見られるの苦手なのかなぁ、と思った。
「 こんな感じで公式に当てはめれば解けるんだけど、わかる? 」
言い終わるのと同時に優ちゃんを見ると、優ちゃんはさっきまで傾げていた首を前に戻し頷いた。
誰に向かって頷いてんだよ、と笑いそうになる。
「 それじゃあ1の問題やってみよう 」
優ちゃんはまた頷いた。
分かってくれたのかな。
俺のあんな下手くそな説明で。

