目覚めると、私の隣にはよく見知った顔があった。

コーイチが、だらしなく口を開けて眠っている。

彼は私の家の合鍵を持っているので、私が寝ている間に、いつの間にか入り込んできたのだ。



私はコーイチに腕を伸ばし抱きつこうとしたが、彼の肌に指が触れる前に躊躇った。

自分の息が酷く酒臭かったからだ。


意識が冷静さを取り戻してくると、徐々に腹が立ってきた。


コイツ、昨日他の女と会ってたんじゃなかったっけ?

他の女と会った足で、うちに上がりこんできたってわけ?



最低……。