ギャルとメガブス

嘘だ。

絶対に嘘だ。



私は無我夢中だった。

恐ろしかった。

自分の頭がどうかしてしまったのだと思った。



きっと、飲みすぎたせいだ。

そうに違いない。


これは夢だ。

悪い夢だ。


本当は、私はまだ電車の中で眠っていて、きっと夢を見ているのだ。



ガッ!



細いヒールが、走る衝撃で折れた。

私はアスファルトの上につんのめった。