ギャルとメガブス

歩き出した矢先、警報音と共に遮断機が下り始めた。

回送電車だ。

誰もいない踏切で、私は遮断機の支柱に身体を預け、電車が行過ぎるのを待った。


ガタタン、ガタタン、ガタタン……。


車両と車両の間から、踏み切りの向こう側がちらちらと見える。

誰か、立っている。



……少年?


こんな時間に?



酔った頭の片隅で、ぼんやりと状況を不審に思った。

確かに、子供の姿が見えている。



車両が行き過ぎ、警報音が止み、辺りに静けさが戻ってくる中、

私は息を飲んだ。