ギャルとメガブス

びりり。



五線譜は更に破け、私は勢い余って後ろに転がった。

ごちん。

固い床に、頭を打つ。

あははははは。

満足げに笑い転げる悪魔の声が、遠退いて行った。

頭蓋骨に響いた打撲の衝撃が、じんじんと体中に響いた。

仰向けにひっくり返った私の目には、教室の天井板のラインが、滲んで映った。



ああ……。

どうしてこんな目に遭うのだろう。

私が何をしたというのだろう。


それは、私が……メガブスだから?


きっとそうだ。

絶対にそうだ。

私だって、もしミキちゃんみたいに可愛かったら、毎日楽しいのだろうな。

きっと……。