ギャルとメガブス

「止めてよ、そんな話聞きたくない」


私は掌で耳を塞いだ。

しかし俊くんは、両耳を塞いだ私の手をそっとどけて、私に告げた。


「だから、みいちゃん。

僕ら、バイバイしよう」


それは、私を気遣ったとても優しい声だったが、しかしながら、コーイチに一方的に別れを告げられた時よりも、私の心を深く抉った。


私はぐっと喉を鳴らして息を詰まらせた。

それは、嗚咽を飲み込んだ音だった。

泣くのを必死に我慢しているので、恐らく私の顔は、酷く歪んで滑稽なものになっていることだろう。