マコトのジャンベで興奮状態の俊くんを落ち着かせ、私は持ってきたプレゼントを渡した。


「何、これ」


俊くんは躊躇なくベリベリと包装を剥がす。

マコトの目にはどう映っているのだろうと、横目でちらりと見てみたら、案の定、口をあんぐり開けている。


「包装が……ひとりでに剥けてくんだけど……」

「だからァ、俊くんが、破いてんのよ」


俊くんは、中身を見て笑った。


「わあ、玩具のピアノだ」

「もう、学校には入り込めないでしょ?

だから、曲作るのに、あったら便利だと思って」

「みいちゃん、そのことなんだけど――」