カンカンカンカン……。
踏み切りの警報音。
ああ、だけど、確かに……。
私は閉まり行く遮断機のポールの隙間を縫って、向こう側へ走った。
「俊くん!」
そこには、小さな影が。
「俊くん!!」
私は俊くんに抱きついた。
周囲には、まだ多くの人影があった。
通り過ぎる人々は皆、私を頭のおかしい人間を見るような目で眺めている。
けれど、周囲からどう見られたって気にしない。
既に私は、精神病棟に入れられて、散々頭がおかしい扱いをされてきたのだ。
今更少しぐらい恥をかいたって、何ともない。
それよりも、今は……。
背後で電車が過ぎ行く轟音。
私は、俊くんの細い身体をしっかりと抱き締めた。
体中に寒気が走って、指先までもが変な風に痺れたけれど、そんなことはお構いなしで。
「みいちゃん……会いたかったよぅ……」
俊くんのべそかき声が、耳元で聞こえて、私は何度も頷いた。
踏み切りの警報音。
ああ、だけど、確かに……。
私は閉まり行く遮断機のポールの隙間を縫って、向こう側へ走った。
「俊くん!」
そこには、小さな影が。
「俊くん!!」
私は俊くんに抱きついた。
周囲には、まだ多くの人影があった。
通り過ぎる人々は皆、私を頭のおかしい人間を見るような目で眺めている。
けれど、周囲からどう見られたって気にしない。
既に私は、精神病棟に入れられて、散々頭がおかしい扱いをされてきたのだ。
今更少しぐらい恥をかいたって、何ともない。
それよりも、今は……。
背後で電車が過ぎ行く轟音。
私は、俊くんの細い身体をしっかりと抱き締めた。
体中に寒気が走って、指先までもが変な風に痺れたけれど、そんなことはお構いなしで。
「みいちゃん……会いたかったよぅ……」
俊くんのべそかき声が、耳元で聞こえて、私は何度も頷いた。
