ギャルとメガブス

一時間程、私は警備員二人に見張られたまま、窮屈な思いでソファに座らされ続けていた。

その間、ずっと無言だった。


警備員に、時折何か話し掛けられたけれど、私は俯いたまま答えられなかった。

無理に喋ろうとすると、涙も一緒に溢れ出てしまいそうだったから。


警備員たちは時折、一言二言事務的な会話をしていたが、それらは全て、私に関する会話だった。


「全く、近頃の若い奴は、何を考えているのか全く分からんね」


皮肉ったらしい調子で、片方の警備員が言った。