ギャルとメガブス

私は警備会社のロゴがでかでかと描かれた車に乗せられ、渋谷にある本社ビルまで連行された。

私は後ろの席に押し込められ、隣には片方の警備員が座った。


「――警察に、通報するんですか?」

「さあね」


隣に座った警備員は、ぶっきらぼうに答えて私を睨んだ。

まあ、通報されるだろうな、と私は肩を落とした。


渋谷まで、真夜中のちっとも楽しくないドライブ。


ああ……面倒なことになってしまった。


この先、どうやって切り抜けようか?

酔っ払ったふりでもしていようか?

――それが良い。酔っ払いは、何をしでかすか分からないものだ。


どんな刑罰を受けるか分からないけれど……懲役にならなければ良いな。

できれば、そう願いたい。