ギャルとメガブス

俊くんは、私と一緒にいてご機嫌だったけれど、一方私の彼氏、コーイチは不満げだった。


追うと逃げるくせに、逃げると追いたくなるのだろうか。

それまで私のことなんてほったらかしだったというのに、近頃やたらと干渉してきた。


ある日、仕事が終わって店の戸締りをしていると、後ろから肩を掴まれた。

びっくりして振り返ると、険しい表情のコーイチが立っていた。


「コーイチ……どうしたの?」

「ミナ。お前、俺に何か、隠してるだろ」


私はドキリとしたが、即座に否定した。


「別に、何も」


だって、コーイチに何と言い訳すれば良いというのだろうか?

まさか、幼馴染の幽霊と毎晩会っているから忙しいのだ、と正直に言うわけにもいかない。