ギャルとメガブス

俊くんは立ち上がって、滑り台を勢い良く滑り降りた。

私も急いでその後を追う。

ミニスカートを気にして滑ったら、着地でバランスを崩し、前につんのめった。

砂場に転がる私。

体中砂だらけだ。


「ハハハハハ! みいちゃん、へったくそォ」


俊くんは、腹を捩って大笑いする。

私まで、何だかおかしくなって笑ってしまった。


「しょうがないでしょ、大人なんだから! 子供のときみたいには、いかないのよ」


何だか、俊くんも私も、昔よりずっと明るくなったみたいだ。

そういえば、俊くんとは音楽室以外で会ったことがなかった。


……色んな場所で、こんな風に遊んでいたら、もっともっと楽しかっただろうな。