ギャルとメガブス

私たちは滑り台の上に上って、そのてっぺんのスペースに二人で腰を下ろした。

床の鉄板の上には、子供たちの運動靴に付着して運ばれてきた、地面の砂でいっぱいだった。

普段なら、私は服の汚れを気にして、絶対にそんな汚い場所に腰を下ろしたりしない。

だけど、今は全く気にならなかった。



砂の散らばった鉄板の床の上に、私は鞄の中から取り出した五線譜を並べた。


「あ、これ……」


俊くんは目を見開いた。


「みいちゃん、まだ持ってたんだ」

「――偶然よ、偶然」


私はわざとつまらなさそうな表情を作り、そっぽを向いた。