ギャルとメガブス

「みいちゃん、どうしたの?」


いつの間にか、歩みが止まった私の元へ俊くんが走り寄って来て尋ねた。

私は首を横に振る。


「何でもないわ」

「……もしかして、僕のこと、そんなに嫌いになっちゃったの?」


私は慌てて否定する。


「そ、そういうわけじゃないんだけど……ただ……」

「大人の仕事って、そんなに疲れるの?」


頷くと、俊くんはちょっと考えた。


「――あんまり無理したら、みいちゃん病気になっちゃうよね。

ごめんね」

「え?」

「でも、僕つまんないんだ。

毎日一人で、寂しいんだ。

だから、できれば……毎日来て欲しい」