「ヴゥー!」
ロキが威嚇する。
「どこへって……俺に着いて来るんだろう?」
さも、私が着いて行くという前提で話す彼。
「なっ……!なんで私があなたに着いて行く前提なのよ!私を捕まえて差し出すの⁉︎」
「はぁ?お前、何を考えているんだ。怪我を負っているお前をこの危ない森に置いていけるわけないだろう」
だからって……少し強引過ぎはしないか。
「……あなた、私の敵じゃないわよね?」
ためらいつつも聞いてみた。
「敵?何を言っているのかよく分からないが、俺がお前の敵だとすれば魔物からお前を助けるわけがないだろう」
そう、男は言った。
確かに、私の敵……すなわち追っ手ならば魔物に襲われる私を助けはしないだろう。
かといって、出会ったばかりのこの男を信用するのは少し気が引けるが……

