「痛っ……」
肩に魔物の鋭い爪が食い込み、血が流れる。
……このままじゃ、殺される!
目をつぶり、
魔法を使うしかない。
そう思い、ためらいながらも魔法を使おうとしたが……
『……ギャーーーン!』
魔物の、悲鳴に近い叫びがあがった。
「……え?」
びっくりしてそちらを見ると……
魔物は倒れていた。
「……な、なんで……?」
そう、呟いたそのとき。
「……おい、君。大丈夫か」
後ろから、声がかけられ、
体がびくりとはねあがった。
「ああ、悪いな。驚かせるつもりはなかったんだ」
ゆっくりそちらを振り向くと……
そこには、綺麗な銀色の髪にヴァイオレット、すなわち紫の瞳の綺麗な男の人が立っていた。

