「ロキ……今日はここで野宿しましょうか」
涙を拭い、クローディアが言う。
「ええっ⁉︎ここで?すっごく気味が悪いじゃん、ここ……」
「しょうがないじゃない。この森から出られそうにないのよ。今日はとりあえず、休みましょ」
ロキは、はぁ…とため息をつく。
「わかったよ。ほんと、クローは方向音痴だなぁ」
「…悪かったわね。どうせ私は方向音痴よ」
そう言ってクローディアは口を尖らせた。
「じゃあ、おやすみ。クロー」
「…おやすみ、ロキ」
そして一人と一匹は大きな木の下で眠りについた。
◇◆
「……ロー、クロー!起きて!クローディア!」
「…ふぇ?」
まだ重い瞼をあけると、木々の間から差し込む朝日が目に入る。
「ふぇ、じゃないよー。ほら、さっささと起きてこんな君の悪い森、でようよ!」
「あ、もう朝だったの?おはようロキ。」
「おはようクロー……ってちょっと!僕の話きいてる⁉︎早く出ようってばぁー!」
そう言って拗ねるロキ。
「ちょっと、ロキ。拗ねないの。もう起きるから。」
ロキがはぁ、と隣でため息をついた。
ため息つくと幸せ逃げるよ、
と言いたいところだが、それでうるさいとか言って機嫌を損ねられても困るので言わないことにした。

