こういうとき、どうしたらいいのだろうか。
黙って泣き止むのを待つのか。
それとも優しい言葉のひとつやふたつ、投げかけるのか。
後者はどう考えても俺には無理だ。
生憎、優しい言葉などは持ち合わせていない。
ならば……
散々考えた後、俺は彼女の頭を撫でて、ただ待つことにした。
俺にはこれで精一杯だ。
「優しくなんてしないで……」
しばらく頭を撫で続けると、彼女がそう言った。
「優しくなんてしていない。お前が泣き終わらなければ俺に迷惑がかかるだけだ。……この、泣き虫」
こつん、と彼女の頭に軽くパンチした。
「……悪かったわね、泣き虫で」
彼女は、優しくされるのに慣れていないのだろうか。
……もっとも、優しくした覚えもないのだが。

