その日の部活は、ずっとどよーんとしてた。

大好きなお菓子作りなのに、乗り気になれない。

皆かわるがわる慰めてくれたから、一生懸命笑顔をつくったけど。

「桜野くん、今日ちょっとだけ残れる?」

部活が終了して、さぁ帰ろうかという時、恵ちゃんが心なしか緊張した面持ちでそう言ってきた。

「う…ん」

………別れを切り出されるのだろうか。

僕はボーゼンと椅子の上に崩れ落ちた。