君に恋して


授業中、さゆちゃんが少し気まずそうな顔をして私の肩をたたいた。


振り返ると、


「あの…さ、もしかして、可奈子と大樹くんって付き合ってるの…?」


と小声で尋ねてきたから


「ええっ?!私と大樹が?!なにそれ?」


「いや、一緒に帰ったりしてたから、そうなのかなー?って。」


「いやいや、ないない!!幼馴染なだけだよっ!」


と、笑って返した。


「でもっ、あんなに近くにいたら、
好きになっちゃったり、しないの?!」


私が大樹を、好きになる…?


そんなこと、考えた事なかった。


「あはっ、ないよー?!何でそう思うの?」


「そーなの?
だって、大樹くん…かっこいいじゃん?」


えっ?!大樹ってかっこいいの?


あ、でもそう言われれば中学の時もモテてたかも。


かっこいいからモテてたのか!!

普通に性格がいいからかと思ってた。


「そっかー、
さゆちゃんはあーゆーのがタイプなんだ」


「うん…//」


頬を赤くして頷いたさゆちゃんを見て、また可愛いと思ってしまった。