とりあいず、大樹が昇降口の方に行ったってことは、私は教室に戻って平気だよね?
と思ってかばんを取りに教室に戻った。
かばんがおいてある自分の席に腰を下ろすと、今日の出来事が思い出された。
今日一日でなんか色々あったな。
人生初の告白をして、ふられて…
私の初恋も、終わったんだと思うと、未練があるわけじゃないけど、何故か涙が出てきた。
「あーあ。フラれちゃったなぁ…っ」
その時、教室のドアが突然開いた。
「可奈子?!」
「えっ?!遥輝…?」
「なんで?今日は、先に帰って…」
「可奈子?泣いてんの…?」
「なんで、いるのっ…?」
「いやー…なんつーか…。」
もしかして、待っててくれたのかな…?
少し頬を赤く染めてるように見えるのは、気のせい?
「遥輝…ありがと。」
「いや、まぁ、うん。」
と、照れ隠しのように曖昧に返事をして遥輝は私の隣に座った。