そういえば大樹と遥輝くん、呼び捨てで呼び合ってるけど、仲いいのかな?
そんなに学校で一緒にいるイメージ無いけど。
「大樹と遥輝くん、仲いいの?」
「あー…俺中学んときサッカーやってたじゃん?
遥輝もサッカー部だったんだよ。
で、よく試合やってたから、お互いよく知ってるってわけ。」
「そうなんだ…」
二人にそんな繋がりがあったんだ…
「そっか。だから、よく話聞いてくれるのかな。」
「遥輝が可奈子の話を…?」
「うん。」
「ふーん。」
と、大樹は何か考えているのか、そっけない返事をした。
「ま、いいやつだよ。遥輝は。」
「うん。そうだね。」
なんで大樹はこんなこと言うんだろ?
「あのさ、可奈子。」
大樹は、真剣な顔で私を見つめた。
「……?」
「本当にありがとな。
可奈子が行けって言ってくれなかったら、俺、さゆりとうまくいってないと思う。
俺、大切にするから。
さゆりの一番の友達が、可奈子で良かった。」