今日も朝のホームルームが始まるギリギリに遥輝は来た。
「おはよ。」
「うん、おはよ…。」
さっきの事を知ってしまったせいで、なんだか目が合わせられない。
わたし以外の女の子をこの手でたくさん触ったの…?
一体何人の子とキスをしたの?
私も、遥輝の中でそういう女の子の中の一人なのかな?
そんなことを考えるだけで胸が苦しくなって、通常通りでいられなくなってしまう。
「可奈子?どした?具合悪い?」
遥輝は、いつだって私に優しいのに…
「…」
「保健室、行こ。」
そう言って、私の手を取った。
「大丈夫だって。ほんとに…」
私は遥輝の手を離してイスに座り直した。
「可奈子…?」
「ごめん…。」
遥輝のこと、拒絶しちゃった…。