それからデートした話とか、さゆちゃんのノロケとか、お互いにたくさんの話をした。



チャイムがなるギリギリになったら、遥輝が教室に入ってきた。



「あ、遥輝くん来たね!じゃあ私席戻るから!」



さゆちゃんはそう言って大樹の隣の席に戻っていった。



3日ぶりの遥輝。



見るだけでドキドキと胸が高鳴る。


「おはよう…」



「はよ。ふっ、何顔真っ赤にしてんの?」



「だって…3日ぶり…。」




チャイムが鳴り、もうみんな始業式の準備で廊下に並び始めている。


私が少し俯いてそう呟くと、



「ホント、何なのお前…ちょっと来い。」



そう言って私の手を引いて体育館とは逆の方に歩き始めた。



「えっ?始業式は?」



「サボる。」



このやりとり、前にもあったな…

行き先は、聞かなくてもわかっていた。



私達が行った場所は、屋上。




「遥輝?どうしたっ…」



扉を開いて外に出た瞬間。


唇を、奪われた。



「んっ…はるっ…」



そのキスは、少し強引で、でも甘くて…



クラクラになる私の頭を手で支えてくれた。


でも、キスに慣れない私は息ができなくて苦しくなってしまった。



「はる、っきっ…くるしっ…」



肩を少し叩くと、すぐに唇を離してくれた。



「あ、ごめん…つい…」



「ううん…」



ぎゅっ…


私をぎゅーって抱き締める遥輝。


私のドキドキ、絶対遥輝に伝わっちゃう…



「会いたかった…。」



「うん…私も!!」



ギュってし返すと、二人で笑い合って、屋上の隅に座った。