「かーなこっ!おはよ!ってあれー?どうしたの?そんなにむくれた顔して。」
「あ、さゆちゃんおはよう。
うーん、みてよ、これ。」
と言いながら私は、前髪を上げた。
「ニキビできちゃって。もー最悪。」
「うわー、痛そう。
でも、それもしかして、想いニキビ?♡」
「想いニキビ?って?」
「知らないのー?おでこにニキビができたときは、誰かを思ってるって言うじゃん」
「へぇーそうなんだ!」
「で?可奈子ちゃんは、誰かを想っているのかなー?」
ドキッとした。
「ちっちがうって!私は誰も想ってない」
「え…?可奈子?」
かぁぁぁぁっと
自分の顔が熱くなるのを感じた。
「可奈子、ほんとに…?」
「加藤。」
後ろから声がして、さゆちゃんと同時に振り返ると、そこには…
「あ、大樹くん!」
「昨日言ってたCD持ってきた」
「やったぁ!ありがとうっ!」
「俺的、この曲がオススメー」
「じゃあ1番に聴いてみるねっ!」
二人のやりとりを見ているだけで私は辛くなってきてしまった。
私以外の子にその笑顔を見せないで。
そんな無茶なことを考えてしまう。
もう、自分が嫌だよ…。
耐えられなくなった私は、こっそり教室を抜けだした。
「あ、そうだ。可奈子…
って、いねーし。なんだ?あいつ…」
「なんか今日可奈子ヘンなんだよね」
「ふーん…」

