病院に行って、可奈子のいる病室の前のベンチに大樹と一緒に座った。
可奈子は診察を受けて、精神的なものだったらしく、今は点滴を付けて寝ている。
「あいつ、大丈夫かな…」
「多分大丈夫だよ。前にもこういう事あったから。」
「そう…か…
大樹はやっぱり、落ち着いてたよな。
可奈子が気を失った時も、今も…」
「ん?まぁ、昔からあったことだし?」
「俺、なんか悔しい…
仕方ないけど、俺よりあいつのこと知ってるって思うとなんか悔しい。」
「ははっ、なんだよそれ。
でも、可奈子をそれだけ思ってくれる奴がいてくれて嬉しいし、安心した。
ま、心配すんなよ。オレにはさゆりがいるから。」
「心配な訳じゃねーって。
俺も、もっと可奈子のこと知りたい。」
「これから知れるだろ。」
「ん…だといーけどな。」