角を曲がって、可奈子の家が見えてきた。




その時…



「助けてっ!!」



えっ…?今の、可奈子の声…?


雨の音に紛れてよく聞こえないけど、可奈子の声だ…。



あいつ、どうしたんだ?!



自然と歩く足が早くなる。



その瞬間、はっきりと聞こえた。



「助けて…遥輝ーーーーーーー!!」



可奈子が、俺に助けを求めてる…



俺は、傘を投げ捨てて走り出した。