そんなことを考えながらさっきのメールからもう2時間ほど過ぎた。
雨は、さっきよりも増している気がする。
ガチャン
玄関の方から、なにか物音がした。
「遥輝?来たの…?」
でも、遥輝だったら突然ドアなんか開けるかな…?
それとも大樹?
でも大樹はいつもチャイム鳴らしてから入ってくるしな…
結局、遥輝以外考えれないから迎えようと思って階段を降りる。
「遥輝ー?…えっ…?」
玄関の前でびしょ濡れになって立っていたのは、遥輝ではなかった。
「っ…お父さんっ…なんで…」
そこに立っていたのは、お母さんを追い詰めて、私に暴力をふるい続けた人。
あの人が、帰ってきた。