家に帰って、自分の部屋のベランダに出た。
「大樹!いる?」
隣の家のベランダに声をかけると、部屋の中から大樹が顔を出した。
「何?可奈子、どした?」
「大樹…。あのね、さっき遥輝に、告白されたんだけど…」
「え?まじで?で、どうしたの?お前は」
「返事は、してないけど…」
「ふーん。今日、デートだったんだろ?」
「え?なんで?」
「遥輝と連絡取ってるからさ。」
「あ、そうなんだ…。」
「で、どうだったの?デート。」
「楽しかった…」
「それで?ドキドキした?」
ドキドキ…
最近の私、遥輝と目が合うと、合わせていられなくなる。
胸が、トクンと音を立てる。
大樹が好きだった頃とはまた違うけど…