スイーツ男子、佐藤くん

「姉ちゃん、何やってんの。というか海の家でバイト!?は?俺場所とか聞いてなかったんだけど?」

蛍が攻め立てるように言った。

「え?この人蛍の姉ちゃんなの!?」

「うっおー!美人じゃん!ねえねえ、名前は?」

「メアドメアド!メアド交換しましょーよ!」

一気に言われ思わず後ずさりしまう。
どうしよう…そう思い俯くと、私よりも一回り大きい影が出来た。

「すみません。従業員にそういうこと聞かれると困りますから。」

「佐藤くん…。」

「サチちゃん、厨房の方行っててね。僕がここやるから。」

佐藤くんに急かされ、私は少し痛む足で後ろへと下がった。恨めしそうな顔で蛍が私と佐藤くんを見ている。私はいいんだけど…佐藤くんにそんな目、しないでほしいなぁ。