「あ、あの…栗山先輩、わからないです、ここ。」

「…ここは前のページの公式の応用だ。組み合わせて使え。…それと。」

栗山先輩は言葉を止めた。

「俺のことは志優でいい。」

「えっと、その…。」

「ほら、言ってみろ。」

突然の無茶ぶりに思わず慌ててしまう。普段の先輩はもっとこう…クールっていうか、そっけない感じなのに…。

「し…しゆ、志優、せんぱい…。」

「合格だ。…続きをやれよ?」

今、先輩、笑ったような…?ううん、一瞬のことだったから分からないや。